2011年08月12日

1. 疾駆する馬

 ミステリールックに身を包むこともできない。似合わないから。全然カッコよくない。だろうたぶん。自分であることをやめてしまいたい。時がある。
 みんな着飾っている。自信満々に。おしゃれをして、自分をもっとよく見せようとしている。交尾を誘引する鳥続きを読む
posted by 罧原堤 at 18:29| テキスポ-疾駆する馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2. ハッとして、ぎゅっとして、グッと目覚める恋だから ※1

 燃えさかり叫び狂い苦しむたましいの雄たけびはこの世への憎さ、うらみつらみだけからもたらされていたのか。負の感情もなくなり、もはや若くない。嘆く資格も、そんな自分に酔うルックスも、ゴールド免許もなにもない。顔も悪いし、部屋にはクーラーもない。だが、続きを読む
posted by 罧原堤 at 18:30| テキスポ-疾駆する馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

3. 誰もいない

 外套のポケットに入れておいたタバコを取り出した。いつも吸ってるのよりもだいぶ高いタバコを買ってしまった。間違えたボタンを押したわけじゃなかった。何となく、高いのを買いたくなった。 
 いつにもまして押しよせるさわやかな風。机の上の書類も、ベッドの上の続きを読む
posted by 罧原堤 at 18:31| テキスポ-疾駆する馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

4. 遥か、今、かなた、月夜の、

 ダメだ、ダメだ、と言って、憂鬱な音楽なんか聴きながら、途方にくれてるなんてことは誰にでも出来る。タバコを何本も立て続けに吸って、ボーっとするだけが能の、 能無し状態を、あと何ヶ月すごさないといけないのだろう、気に食わない、自分でも、続きを読む
posted by 罧原堤 at 18:38| テキスポ-疾駆する馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

5. 女神像

 僕は橋に辿り着いた。橋を渡った向こうにビルが見えている。ビルは古く、灰色のコンクリートがところどころ黒ずんでいた。
 歩行路を歩いている僕の前に、見ると、1.5m程の高さの台があり、その上に深緑色の彫像が乗っていた。僕は立ちどまった。裸体の女続きを読む
posted by 罧原堤 at 18:39| テキスポ-疾駆する馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

6. しなだれた女

 しなだれた女はどこにもいない。見たこともない。工場で働いていたころも女たちは一心不乱に作業していた、休憩時間には楽しく談笑していた。仕事に疲れ、椅子に座り、テーブルに上半身を押し付けたり壁にもたれかかったりなどはせずに、いつも、いつも、毎日たのし

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posted by 罧原堤 at 18:43| テキスポ-疾駆する馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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