2011年08月12日

堕愛

 閑散としていた酒場が騒がしくなってきた。街の荒くれどもが集まりだしたのだ。マスターは酒をカウンターに並べていっている。誰もこの酒場の周りには近づこうとしない。誰も。まともな人は誰も。続きを読む
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ヤマタノオロチと農民 5

 堤はアリの穴にヤマタノオロチと農民という小説を連載していたが、水戸黄門を出したところ、それはすでに町田康がやっているよと言われ、続きを書いていなかった。ただ堤は町田康の逆水戸を読んで続きを読む
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リアル・リアム・ギャラガー

 天井に頭をぶつけないように屈みながら堀たけしが歩いている。廃屋の中は今日も昼間のように明るかった。それが功を奏しているのか、不快な昆虫も現れない。たしかに虫は光に集まるものだ。だが、この廃屋ではそのような通常の概念続きを読む
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溺愛

 孫が生まれた。初孫だった。これがまた玉のようにかわいい男の子だったのだ。
 もちろん祖父である金次郎が名付け親になった。吉男と命名し、目に入れても痛くないと公言してはばからなかった。金次郎の溺愛ぶり続きを読む
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ヤフーアバター

 巨大な画面、それがあった。眼底の奥深くにあった。揉まれながら、揉みながら、セックスした遠い日の思い出だけが、
「デカい、デカすぎる」感情となって、(オナラもした、恋もした、受験勉強もした、)昌二の想念に纏わり付いて続きを読む
posted by 罧原堤 at 22:06| アリの穴 2005年-上期 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

菌蛾鉄道998

「翔、見てごらんなさい。あの薄汚い眼球を……」
「うん、おぞましいや」
 車両にも、手で払っても払いきれない程の大量の蛾が入り込んできていた。翔とゲーデルが続きを読む
posted by 罧原堤 at 22:07| アリの穴 2005年-上期 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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