2011年08月14日

白鳥の湖に沈む男

 私はその劇の虜になっていた。いつのまにやら。ついつい見てしまうのだ。見始めたが最後、最後まで椅子に座ったまま席を立てない。立つことができないのだ。動きたくないんだ。トイレも我慢している。早くトイレに行きたいから早く劇が終わらないかななんて、微塵も続きを読む
ラベル:白鳥の湖
posted by 罧原堤 at 07:58| アリの穴 2008年 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

脱皮(さなぎ篇 4)

 だが今は言うまい。
 彼らに起こった哀歌(エーハー)よりも他にもっと言わなければならないことがあるからだ。あんな奴らのことはこの先も一生語って聞かせないかも続きを読む
posted by 罧原堤 at 08:00| アリの穴 2008年 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

首振りセックス人形

    1

 昼休みに駐車場で自分の車ん中入って、シートを倒して寝っころんでタバコを吸ってたら、車の天井に赤い文字で『殺す』と書かれてあった。
(なんだこれ。俺こんなもんいつ書いたのかな。赤いから赤ペンで書いたんだろうが続きを読む
posted by 罧原堤 at 08:02| アリの穴 2008年 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

白鳥の湖に沈んでってる男の湖底まぎわでの精神状態

 毎日、毎日オラはクワで田んぼをすくだが、オラのほこさき、ふんどのいきどおり、もはやがまんのげんかい、りんかいてん。すってもすいても田んぼかたくちひょうにこわばりついててこれが土とはオラ、思ったこと一度もねえ。これさ岩さ、かたいんだもん続きを読む
ラベル:白鳥の湖
posted by 罧原堤 at 08:04| アリの穴 2008年 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

でもそれじゃあでもなんだかそれじゃあ

「シゲ……」と、宣夫は言った。戦地に赴くおシゲの体だけが心配だった。
「おシゲ、ほんとうに行くのか?」
「はい、もう決めたことなんです」
 宣夫の語気が荒くなった。「馬鹿な! そんな馬鹿な話があるかよ! 俺になんの相談もせず続きを読む
posted by 罧原堤 at 08:06| アリの穴 2008年 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

脱皮(ぬけがら篇 1)

 ケイビインが2名いた。彼らは生きることに疑問をいだいていて、なぜ生まれてきたんだろう、と、立っていた。リョウシツのタンパクシツでできたカラダだ。鳩肉、ゼンマイ、ホウレンソウを摂取することによって。丸ぶちメガネのその奥に、原風景、けものとともにこの続きを読む
posted by 罧原堤 at 08:07| アリの穴 2008年 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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